2013/12/04
6.低炭素・循環型社会の構築
6) 農業の再生と環境保全
6)-4 遺伝子操作(GM)作物 (GM農産物)
育種改良には、①従来のように、交配による優良品種の選別、および②遺伝子操作(Gene Manupulation,GM)による病虫害耐性遺伝子や収量増大遺伝子の農作物への遺伝子組み換え育種があります。前者は交配による自然の遺伝子組み換えを利用して、優良形質を有する品種の選別であり、長期にわたる育種期間が必要であるのに対して、後者は遺伝子操作により外来の有用遺伝子を人工的に有用作物に組み込むことによる効率的な育種改良であり、このようにして育種したものをGM作物と称されています。
当初、GM農産物の安全性が欧米や日本で問題にされたが、交配による遺伝子組み換えや自然界における進化の過程で起こる遺伝子の突然変異による形質変化も、遺伝子操作による外来遺伝子の組み込みによる形質変化も基本的には同一であり、自然に起こるか人工的に起させるかの違いのみであり、科学的にGM農産物の安全性は問題にされるのがおかしいくらいであると私は思っています。事実、米国ではGM農産物の安全性が確認されたとして、米国の主要穀物のトウモロコシや大豆の70~80%は病虫害や収量の増大したGM作物に置き換えられているのです。欧州では当初ほどGM農産物に対する拒否反応はなくなっていますが、日本においてはなおGM作物やGM農産物に対する根拠のない拒絶反応や毛嫌いはほとんど解消していないのが現状です。
しかしながら、日本の食糧自給率は39%であり、小麦、トウモロコシや大豆などの主要農産物を米国から輸入しており、その米国は70~80%にのぼるGM農産物を生産している現状にあることからみて、日本人がいくらGM農産物を排除したくともできないのが現実であるのです。
すでに多くの加工食品にGM原料が使用され、知らないうちに多くの日本人が口にしているにもかかわらず、日本の消費者行動は依然として変わらないのです。このような矛盾した思考や行動様式は、これまでたびたび指摘してきたように、このような食糧分野だけでなく、政治、経済社会全般にみられ思考が停止した、またマスメディアに踊らされた愚かな民と言わざるを得ないのです。
日本は、食糧自給率が39%であるので食糧確保のためにはGM農産物を輸入せざるを得ません。すでに、国内で流通が認められているGM作物として7作物(大豆、トウモロコシ、バレイショ、ナタネ、綿実、アルアルファ、テンサイ)があります。そこで、農水省による加工食品におけるGM原料表示義務では、GM作物が食品の上位3品目に入る主原料で重さが、5%以上の場合に表示義務があるとされており、この中には豆腐、おから、ゆば、油揚げ、納豆、みそ、きなこ、コンスターチ、ポップコーンなどが挙げられます。
一方、GM作物を含んでいても量が少なく、上記のような条件を満たさない加工食品には表示義務はありません。その中にはスープ類、インスタント麺、シリアル、ドレッシング、ソース、マーガリン、マヨネーズ、チョコレート、クッキーなどがあります。
地球温暖化に加え、人口増大により食糧需給がひっ迫しており、食糧価格の上昇が低開発国を直撃し、これらの国の民を悲惨な状況に陥れています。農業に必要な世界的な淡水不足、気候変動という悪条件下でも世界的な食糧増産が必至であり、そのためにはバイオテクノロジーを駆使した害虫抵抗性、乾燥抵抗性、高収量GM作物の創製以外に解決すべき術がないのです。いつまでもGMを毛嫌いしていると日本人は食糧にありつけなくなる日が来ることは目に見えているのではないでしょうか。教育が行き届いた民であれば、もう少し科学的に思考する必要があると思うのですが、いかがでしょうか?
6)-4 遺伝子操作(GM)作物 (GM農産物)
育種改良には、①従来のように、交配による優良品種の選別、および②遺伝子操作(Gene Manupulation,GM)による病虫害耐性遺伝子や収量増大遺伝子の農作物への遺伝子組み換え育種があります。前者は交配による自然の遺伝子組み換えを利用して、優良形質を有する品種の選別であり、長期にわたる育種期間が必要であるのに対して、後者は遺伝子操作により外来の有用遺伝子を人工的に有用作物に組み込むことによる効率的な育種改良であり、このようにして育種したものをGM作物と称されています。
当初、GM農産物の安全性が欧米や日本で問題にされたが、交配による遺伝子組み換えや自然界における進化の過程で起こる遺伝子の突然変異による形質変化も、遺伝子操作による外来遺伝子の組み込みによる形質変化も基本的には同一であり、自然に起こるか人工的に起させるかの違いのみであり、科学的にGM農産物の安全性は問題にされるのがおかしいくらいであると私は思っています。事実、米国ではGM農産物の安全性が確認されたとして、米国の主要穀物のトウモロコシや大豆の70~80%は病虫害や収量の増大したGM作物に置き換えられているのです。欧州では当初ほどGM農産物に対する拒否反応はなくなっていますが、日本においてはなおGM作物やGM農産物に対する根拠のない拒絶反応や毛嫌いはほとんど解消していないのが現状です。
しかしながら、日本の食糧自給率は39%であり、小麦、トウモロコシや大豆などの主要農産物を米国から輸入しており、その米国は70~80%にのぼるGM農産物を生産している現状にあることからみて、日本人がいくらGM農産物を排除したくともできないのが現実であるのです。
すでに多くの加工食品にGM原料が使用され、知らないうちに多くの日本人が口にしているにもかかわらず、日本の消費者行動は依然として変わらないのです。このような矛盾した思考や行動様式は、これまでたびたび指摘してきたように、このような食糧分野だけでなく、政治、経済社会全般にみられ思考が停止した、またマスメディアに踊らされた愚かな民と言わざるを得ないのです。
日本は、食糧自給率が39%であるので食糧確保のためにはGM農産物を輸入せざるを得ません。すでに、国内で流通が認められているGM作物として7作物(大豆、トウモロコシ、バレイショ、ナタネ、綿実、アルアルファ、テンサイ)があります。そこで、農水省による加工食品におけるGM原料表示義務では、GM作物が食品の上位3品目に入る主原料で重さが、5%以上の場合に表示義務があるとされており、この中には豆腐、おから、ゆば、油揚げ、納豆、みそ、きなこ、コンスターチ、ポップコーンなどが挙げられます。
一方、GM作物を含んでいても量が少なく、上記のような条件を満たさない加工食品には表示義務はありません。その中にはスープ類、インスタント麺、シリアル、ドレッシング、ソース、マーガリン、マヨネーズ、チョコレート、クッキーなどがあります。
地球温暖化に加え、人口増大により食糧需給がひっ迫しており、食糧価格の上昇が低開発国を直撃し、これらの国の民を悲惨な状況に陥れています。農業に必要な世界的な淡水不足、気候変動という悪条件下でも世界的な食糧増産が必至であり、そのためにはバイオテクノロジーを駆使した害虫抵抗性、乾燥抵抗性、高収量GM作物の創製以外に解決すべき術がないのです。いつまでもGMを毛嫌いしていると日本人は食糧にありつけなくなる日が来ることは目に見えているのではないでしょうか。教育が行き届いた民であれば、もう少し科学的に思考する必要があると思うのですが、いかがでしょうか?
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