2013/07/09
6. 低炭素・循環型社会の構築
5)-2 化石燃料の消費抑制と温暖化ガス発生のない代替エネルギーの開発
c) 太陽光発電(太陽電池)
無限の太陽光エネルギーを電気エネルギーに変換する太陽電池は、廃棄物、とくに原子力発電における厄介な放射性廃棄物や温暖化ガスであるCO2排出もなく、理想的な化石燃料代替エネルギーです。しかしながら、雨天や曇天では発電ができないなど、安定的な電気供給には問題があるが、晴天時での発電により、余剰電気を蓄電池に蓄え、雨天や夜間など発電が不可能な時間帯に電気を供給することが可能です。さらに電気が不足するような場合には電力会社からの電気供給、あるいは究極的な理想電気エネルギーシステムとしての燃料電池からの供給を可能にする総合的な電気供給システムを構築することにより、CO2の排出量を大幅に削減できることが可能になります。このように、太陽電池の普及拡大には、太陽光というCO2の排出がなく、無限のエネルギー源である太陽光の有効利用であり、エネルギー革命をもたらすものと言えるものです。急激な地球温暖化とその防止に向けた世界的な地球温暖化ガスの早急な削減が叫ばれている昨今にあって、太陽電池市場は生産設備の投資ラッシュとなっています。家庭における太陽電池の設置に加え、太陽光をもとに電気自動車を充電できる家庭および公共的なインフラが整備されれば、現在のクルマ社会をCO2の排出のない社会へと一変すると期待されているのです。
世界各地で地球温暖化が原因とされる大きな自然災害が頻発するようになってきており、地球温暖化の危機が叫ばれています。このような情勢から、世界各国で太陽電池生産設備の盛んな投資が行われるようになり、太陽電池市場は急成長しています。
特に、日本では再生可能エネルギーの買取価格を法律で定める固定価格買い取り制度が平成24年7月から始まっています。太陽光発電による電力買取価格は2013年度は38円/kwhです(買取価格は2010年48円、2011~2012年42円で、下がる傾向にあります)。電力会社から買う料金は26円/kwh台です。この逆ザヤ分は「太陽光発電促進付加金」として電力を使っている全家庭が負担することになっています。この固定価格買い取り制度により日本でも、多くの企業が太陽光発電に参入し、太陽電池市場が急成長しています。それに伴い太陽電池パネルのコストが大幅に低減しています。
家庭における太陽電池パネルにより得られた電気を自動車の蓄電池(たとえばリチウム電池)に充電することにより、事実上、CO2ガスを全く発生させない車社会を実現させることが可能なのです。日本の自動車メーカー各社は、一般家庭のコンセントから充電できる新型の電気自動車やプラグインハイブリド車を発売しています。この充電される電気が家庭の屋根に設置された太陽電池により供給できるようになれば、全くCO2を発生しない究極のエコカーになり、ガソリン車を前提とした社会経済インフラの大幅な変更など、車社会がこれまでとは全く違うものになると指摘されています。
また、燃料電池では、LPガスや都市ガスから水素を取り出すときに必要な電気を使用するのでCO2を発生するが、この電気を太陽電池で賄うことにより、CO2を全く発生しない電気自動車社会の実現が試みられています。
ガソリン車は、すでに社会経済インフラも整い、経済性も達成されているので、CO2を発生させない電気自動車や燃料電池車への移行には、社会経済インフラ整備に膨大な投資が必要であり、コスト高が最も大きな障害になっています。しかしながら、中国やインドなど新興国の急激な発展により、原油をはじめとする化石燃料が今後とも高騰する傾向にあります。投機マネーによる原油価格急騰などはいずれ是正されるであろうが、新興国の経済成長が続くかぎり、昔のように1バレルあたり20~30ドルに戻ることはなく、80 ~100ドル程度の高価格に推移すると考えられています。原油の高価格の推移は電気代を始め物価の上昇につながりますが、上記のような地球温暖化ガスの排出の少ない、太陽電池、燃料電池による低炭素社会実現の促進には、原油がある程度高止まりした状況の方が好ましいと言えるのではないでしょうか。原油価格の上昇は常に悪いことばかりではなく、CO2排出の少ない低炭素社会の実現による地球温暖化防止には都合がよいのではないでしょうか。
日本は、90年代初頭のバブル崩壊後、失われた20年と言われるデフレを伴う停滞期を過ごしました。この間の一人当たりのGDPは下がり続けており、先進国だけでなく、OECD諸国の中でも日本だけです。この日本経済の長期停滞は、バブル崩壊に伴う膨大な不良債権があったこと、約1000兆円に上る膨大な資産価値(主として地価)の下落が直接的な原因であったが、一方では欧米の先進国に追いつき追い越した後のあるべき国家像、特に日本人の活力を結集するような国家戦略目標を明確に打ち出せなかったこともその原因の一つではないでしょうか。
日本は、1970年代の第一次オイルショックを契機として、開発がすすめられてきた省エネ技術は世界一の水準にあります。この省エネ技術は地球温暖化が急速に問題となってきた21世紀にとって必須の技術として世界の温暖化ガス削減に貢献できるものです。日本はさらに、このような世界一の水準にある省エネ技術に加えて、化石燃料に代わる燃料電池および太陽電池を組み込んだ再生可能な次世代新エネルギーの開発および社会インフラの整備などのシステム化による低炭素社会実現と地球環境の閉鎖系を前提とする循環型経済社会の構築を国家戦略目標とすべきです。ここに経済成長と地球温暖化の抑制を両立できる日本の成長戦略があるのではないでしょうか。
c) 太陽光発電(太陽電池)
無限の太陽光エネルギーを電気エネルギーに変換する太陽電池は、廃棄物、とくに原子力発電における厄介な放射性廃棄物や温暖化ガスであるCO2排出もなく、理想的な化石燃料代替エネルギーです。しかしながら、雨天や曇天では発電ができないなど、安定的な電気供給には問題があるが、晴天時での発電により、余剰電気を蓄電池に蓄え、雨天や夜間など発電が不可能な時間帯に電気を供給することが可能です。さらに電気が不足するような場合には電力会社からの電気供給、あるいは究極的な理想電気エネルギーシステムとしての燃料電池からの供給を可能にする総合的な電気供給システムを構築することにより、CO2の排出量を大幅に削減できることが可能になります。このように、太陽電池の普及拡大には、太陽光というCO2の排出がなく、無限のエネルギー源である太陽光の有効利用であり、エネルギー革命をもたらすものと言えるものです。急激な地球温暖化とその防止に向けた世界的な地球温暖化ガスの早急な削減が叫ばれている昨今にあって、太陽電池市場は生産設備の投資ラッシュとなっています。家庭における太陽電池の設置に加え、太陽光をもとに電気自動車を充電できる家庭および公共的なインフラが整備されれば、現在のクルマ社会をCO2の排出のない社会へと一変すると期待されているのです。
世界各地で地球温暖化が原因とされる大きな自然災害が頻発するようになってきており、地球温暖化の危機が叫ばれています。このような情勢から、世界各国で太陽電池生産設備の盛んな投資が行われるようになり、太陽電池市場は急成長しています。
特に、日本では再生可能エネルギーの買取価格を法律で定める固定価格買い取り制度が平成24年7月から始まっています。太陽光発電による電力買取価格は2013年度は38円/kwhです(買取価格は2010年48円、2011~2012年42円で、下がる傾向にあります)。電力会社から買う料金は26円/kwh台です。この逆ザヤ分は「太陽光発電促進付加金」として電力を使っている全家庭が負担することになっています。この固定価格買い取り制度により日本でも、多くの企業が太陽光発電に参入し、太陽電池市場が急成長しています。それに伴い太陽電池パネルのコストが大幅に低減しています。
家庭における太陽電池パネルにより得られた電気を自動車の蓄電池(たとえばリチウム電池)に充電することにより、事実上、CO2ガスを全く発生させない車社会を実現させることが可能なのです。日本の自動車メーカー各社は、一般家庭のコンセントから充電できる新型の電気自動車やプラグインハイブリド車を発売しています。この充電される電気が家庭の屋根に設置された太陽電池により供給できるようになれば、全くCO2を発生しない究極のエコカーになり、ガソリン車を前提とした社会経済インフラの大幅な変更など、車社会がこれまでとは全く違うものになると指摘されています。
また、燃料電池では、LPガスや都市ガスから水素を取り出すときに必要な電気を使用するのでCO2を発生するが、この電気を太陽電池で賄うことにより、CO2を全く発生しない電気自動車社会の実現が試みられています。
ガソリン車は、すでに社会経済インフラも整い、経済性も達成されているので、CO2を発生させない電気自動車や燃料電池車への移行には、社会経済インフラ整備に膨大な投資が必要であり、コスト高が最も大きな障害になっています。しかしながら、中国やインドなど新興国の急激な発展により、原油をはじめとする化石燃料が今後とも高騰する傾向にあります。投機マネーによる原油価格急騰などはいずれ是正されるであろうが、新興国の経済成長が続くかぎり、昔のように1バレルあたり20~30ドルに戻ることはなく、80 ~100ドル程度の高価格に推移すると考えられています。原油の高価格の推移は電気代を始め物価の上昇につながりますが、上記のような地球温暖化ガスの排出の少ない、太陽電池、燃料電池による低炭素社会実現の促進には、原油がある程度高止まりした状況の方が好ましいと言えるのではないでしょうか。原油価格の上昇は常に悪いことばかりではなく、CO2排出の少ない低炭素社会の実現による地球温暖化防止には都合がよいのではないでしょうか。
日本は、90年代初頭のバブル崩壊後、失われた20年と言われるデフレを伴う停滞期を過ごしました。この間の一人当たりのGDPは下がり続けており、先進国だけでなく、OECD諸国の中でも日本だけです。この日本経済の長期停滞は、バブル崩壊に伴う膨大な不良債権があったこと、約1000兆円に上る膨大な資産価値(主として地価)の下落が直接的な原因であったが、一方では欧米の先進国に追いつき追い越した後のあるべき国家像、特に日本人の活力を結集するような国家戦略目標を明確に打ち出せなかったこともその原因の一つではないでしょうか。
日本は、1970年代の第一次オイルショックを契機として、開発がすすめられてきた省エネ技術は世界一の水準にあります。この省エネ技術は地球温暖化が急速に問題となってきた21世紀にとって必須の技術として世界の温暖化ガス削減に貢献できるものです。日本はさらに、このような世界一の水準にある省エネ技術に加えて、化石燃料に代わる燃料電池および太陽電池を組み込んだ再生可能な次世代新エネルギーの開発および社会インフラの整備などのシステム化による低炭素社会実現と地球環境の閉鎖系を前提とする循環型経済社会の構築を国家戦略目標とすべきです。ここに経済成長と地球温暖化の抑制を両立できる日本の成長戦略があるのではないでしょうか。
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